「暴動 島根刑務所」 〜オッサンが大喜びする昭和中期の素晴らしさ〜
ああ、昭和の熟れた邦画が観たい・・・。っと思い、中島貞夫の「暴動島根刑務所」を観た。
僕は、やくざ映画は殆ど観ないし、中島貞夫の代表的な映画である「まむしの兄弟」シリーズも見たことはないが、なんとなく松方弘樹と北大路欣也が斜に構えるジャケットが気になり手に取った。
昭和二十二年、戦後の混沌とした時期に、典型的なならず者の松方(沢本という役名だが、この際役名なんぞどうでも良い)は、やくざと喧嘩の末、ポン刀で刺殺。工事現場に埋めるが、あっさりと逮捕され島根刑務所に収監される。
↑挨拶をしろ!お前はツンボか?アホか?のっけから看守に罵られる松方弘樹
悪すぎる看守と松方のチンピラ演技に、もう僕のワクワク感はグングン上昇しっぱなしである。あぁ良いモン観てるに違いない!っと。
いびり役に先輩囚人の金子信夫、色々と面倒を見てくれる無期で服役している豚好きの田中邦衛等の登場にテンションは上がりっぱなしだ。
期待通りにブチキレた松方は金子信夫を撲殺。追加で3年の刑になります。
金子をぶっ殺し、快適なムショ生活が送れるはずだったのですが、絞首刑場のお掃除をしたことにより、突然怖くなった松方、釘を飲み込み病院に搬送してもらうことで脱走を企てます。しかし、鬼看守に「そんなモン、芋喰ってクソと一緒に出せ!」っと言われ失敗。
なんで、絞首刑で血が飛び散るんだよ。。っと思いつつ、ニヤニヤが止まりません。
まぁ、なんだかんだと脱走に成功する松方。シェパードの交配でもうけている(なんだぞれは。。)友人、江口の所に転がり込んだ挙げ句、犬の交尾に欲情して江口の妹、賀川雪絵*1
に手をだし、妹と一緒にさらなる逃亡を続けますが、逃亡生活中に溺れている子供を助けたことで警察に表彰されることになります。
↑犬の交尾がアップで観られます!ザッツエンターテイメント!!!
当然、顔バレしている松方は再逮捕、刑務所に逆戻りです。
前回とは違って、勝手を知っている松方、看守にいびられつつもなんとかやっていくのですが、ある日、豚の飼育を止めると言われた田中邦衛が絶望の余り投身自殺。喪に服す刑務所ですが、喪に服すついでに飯を抜いたら、松方他囚人の皆様がブチギレ、大暴動へと発展します。
↑カンカン踊りが炸裂!*2/男色も大満足!
もうお腹いっぱいです。楽しいです。満足です。
当時のスカしたイケメン、北大路欣也のエピソードを省きましたが、彼は松方とは対照的に、落ち着き払った仮釈間近の理性ある男を演じています。まぁ、彼もなんだかんだと、川谷拓三を蜂の巣にしたりして、仮釈放を見事にとりけされるのですが。
松方の刹那的な生き方と、北大路の理性的な行動が対照的で・・・とか書きたいところですが、んなもんはどうでも良いッス!実際、終盤、手錠で2人繋がれたまま逃亡劇となるのですが、別に一緒に逃げているだけで、特別、当時のビッグスターが同フレームに収まっている意味がまったくないという。
まぁ、暴力と色気で突っ走れ!深く考えなくていいぞ!やったーー!!という映画なのでした。
僕は賀川雪絵の乳だけでも、「あー、良いモン観たなぁ」と満足です。しかし、劇場で犬の交尾を淡々と見せられた昭和。はぁ・・・ノスタルジー。
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