映画と"ごっこ"

先日、1983年に日曜洋画劇場で放送されていたもの録画した「13日の金曜日」をDVDに落とす作業をしていて思い出したこと。

僕の親は本当に奇妙な教育をする人で、とにかく何事も隠さなかった。エロだろうが、グロだろうが、ガキんときからすべて解説してくれてた。「人はいつか死ぬ。ナイフで刺されれば死ぬ。車に轢かれても死ぬ。他にも色々と生きていく内に憎んだり、好きになったり、兎に角めんどうなのだ!」等々。セックスがどうのこうのなんて4歳くらいの時に図解されて、トラウマになっているのだが。
まぁ、そんな親なので、一般的に敬遠されるであろうホラー映画やら下品なコメディなんかを率先して、僕や姉貴に見せていた。しかも、ビデオレンタルが800円とか1000円の時代に、わざわざ金をかけて見せていたのだ。しかもウチの近所には福島のド田舎にもかかわらず、輸入ビデオレンタルしか当時無かったため、字幕無しだったり。(まぁ、これが今でも、輸入盤ばかり観る習慣に繋がっていくわけだが。)

前置きはこんくらいにして本題。子供ってのはとりあえず色々と真似したくなるもんである。例えば、ジャッキーの真似して、家の2階から飛び降りて怪我するとか、そういう真似ね。

ウチは、前述のような環境にあったために、当然"ソッチ"の映画の真似やら"ごっご遊び"が姉弟で大流行したのである。今回は思い出深い代表的な3作品をご紹介。

犬神家の一族


これはドリフなんかでもよくやっていたので、一般の子供もやったであろう。プールや風呂で、このジャケットの真似をするだけの遊びである。風呂場で「いぬがみけーーー!いぬがみけーーー!」っと奇声を上げながら、頭から湯船にダイブしつづけ、足を変な風に曲げたためにピッキーーーンっと"こむら返り"を起こし、激痛に泣いた夏の夜。初めて"こむら返り"を味わったのは、この遊び中である。親は「おまえ、バカだね!」と抜かしていたが、バカはアンタである。

13日の金曜日


これで真似をしたのは、マーシーとジャックのセックスシーンであるワケもなく。アリスとビルとブレンダが3人で遊んだ"ストリップモノポリー"だ。これは、まぁ、お金の代わりに服を使うという、そのまんまの遊び。こちらは2人では面白くないので、友達が来た際によくやっていた。しかし、下着まで脱がなければならない所まで行くと、劇中同様、突風が吹いて盤面をメチャクチャにしてお開きにするという追加ルールがある。ちなみに突風は、日立の扇風機を使用していたのを覚えている。よくまぁ、友人が親に話さなかったもんだと思う。今ならたぶん、大変なことになるんじゃないだろうか?

「プロムナイト」


仲間外れ子供一人が多数の子供に「死ね!死ね!」っと追い立てられるシーンがあります。これを"花いちもんめ"の負けモンに対して実施したという、"それお前、イジメじゃねぇか!"という遊び。
そりゃぁ、公園で「死ね死ね」絶叫しながら負けモンを追い立てていれば、大人たちは「何事!?」っと思うわけで。こちらは非常にマズかったらしく、めっちゃ怒られた。でも3回くらいやったと思う。
ちなみに、作中での台詞は「Kill !! kill !!」で、字幕も「殺せ!殺せ!」なのだが、ゴールデン洋画劇場で放送された際の吹き替えは「死ね!死ね!」であった。

とまぁ、まず思い出した3つについて書いてみた。他にも「えびるでっど」ごっこ(最初に観たのがEvil Deadっと輸入盤タイトルだったので「死霊のはらわたごっことはいわなかったのだ)、「クロール・スペース」ごっこ、「ハロウィン」ごっこと色々あるが、それはまたの機会に・・・。