今更DVDになって再上陸した「浮気調査団 チーターズ」が楽しい


2005年くらいからCATV「リアリティTVジャパン」で放送されていたテキサス州ダラスを舞台にした浮気調査番組「チーターズ」。
毎回、浮気調査結果は黒(ごく希に白の場合もあるが)で、報告受けた依頼者が浮気相手に大暴れするだけのバカリアリティショー。南部のカッペ共が肥満体を晒して大暴れする様が非常に馬鹿馬鹿しく、かなり気に入っていたのだが、リアリティTVジャパンの放送終了とともに日本では観ることができなくなってしまっていた番組だ。

その「チーターズ」、どういうわけか今年に入ってDVDでベストエピソード集が発売された。近所のツタヤに置いてあったので早速レンタルしてみたみたところ、内容全く変わらずの胡散臭いリアリティーショーっぷりを炸裂させていたのでご紹介。

番組は大きく「オープニング」、「調査」、「対決」、「結論」の4段階に分けられている。
まずはオープニング。依頼者の苦労話からはじまる。「最近彼(彼女、夫、妻)が冷たい。浮気している後がいない。」「彼(彼女、夫、妻)が家に帰ってこない」等々、”お前、完全に嫌われてんじゃん”と言いたくなるような泣き言を延々と語る。

彼は看板ホストのジョーイ・グレコ。彼が依頼者の話を親身になって聞くのだが、逆に感情をあおっているようにしか思えないのがポイント。ちなみに浮気するパートナーは大抵無職。

調査シーンは、「夫の○○は、このように妻に白々しい嘘の電話を」とか「彼女の○○は、人目をはばからず熱いキスを交わしている」だの「高級ワインを味わった○○は、次は彼女を味わうつもりなのか」だのと嫌みったらしいナレーション付き。この煽りで視聴者は調査対象者に憎しみを抱いていくのである。
ゴミ箱漁って”浮気の証拠”を掘り出したりする狂いっぷりもアツい。

対決シーンは、ジョーイが「こんな事を君に報告するのは辛いのだが」と浮気相手とパコっている映像やカーセックスしている画像を見せて依頼者を激高させる。そして「実は今、彼(彼女、夫、妻)は、浮気相手と一緒にいるようです。私と現場を押さえて対決しましょう!」っと、カメラを従えて依頼者とともに浮気現場に突撃するのである。「調査」でたまった憎しみを視聴者が発散できる瞬間だ。

大抵の場合、取っ組み合いの喧嘩になり、突撃先に大迷惑をかける。場合によってはジョーイが「騒ぎを起こした原因」としてサツにしょっ引かれ「キツイお灸をすえられてから釈放される」というパターンもある。DVDに収められているのはベストエピソードとのことで、警備員にテーザー銃で撃たれ痙攣する浮気夫や、やけっぱちになってジョーイの車にアタックをかけるチンピラ男など少々お痛が過ぎる連中が目白押しである。

↑テーザー銃で撃たれたり、バーのブースから立たせてみたらズボン下ろしてたとか

↑男でも女でも取っ組み合いになるのが基本

で、最後は「決断」。大抵の場合は、別れたり、離婚したり、別居したりと救われないまま終わるのだが、「俺はわるくねぇ」だの「私はこれから前を向いて生きるわ」など一息ついてからの当事者たちのコメントが非常に寒々しい。

エピソード2本入って、大体60分程度の番組。毎回毎回これでもか!っと同じ展開で完全に水戸黄門のようだ。しかし、「調査」のバリエーションあふれるコメントや「対決」のカッペならでは下品な乱闘が面白く飽きることが無い。

こんな番組が13年も続いているのだがすごい。長く続けていると過激さに歯止めがきかなくなるのか、ジョーイが指されるエピソードまで登場している。(”やらせ”が発覚しているのだが)そんなこんなで現在、ジョーイは引退。クラーク・ゲーブルの孫のクラーク・ゲーブル(同じ名前なんだそうな・・)が13シーズンから新しいホストを務めている。

この番組「”nochetars.com”で誠実なパートナーを探しましょう!」とか言って出会い系にも手を出しており、胡散臭い事この上無いのだが、このDVDリリース続くのか?